FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

為替介入法規制のジレンマ?保護貿易主義を回避する

■為替介入の法規制とその意味を考える

前々回の記事

「日銀の為替介入 ? 単独介入に劇的な効果がある理由」

の最後の方にこんなことを書いた。


「ここでは敢えて論じていない様々な要因や法制度が当然絡んでくるからです」


この文章を書いたとき、実は一番気になっていたのが為替介入における日本の法制度。
実は、日本の法制度を考えた場合、無茶なことを書いている部分がある。


「自国の通貨なら、最悪「刷れ」ば良いのだから」


実は、日本の場合、制度上こんな形で為替介入は出来ない。


すみません・・・確信犯です。


ただ、これには二つの理由があります。


1.この法制度は保護貿易抑止という純粋な為替とは別の観点で作られている
2.現在の日本の場合、お札を「刷る」のと同様の効果を上げる方法がある


前者の理由で、論点を明確にするため敢えて言及しませんでした。
物事を理解する順序として、まずは大枠で捉えることが必要だからです。

ではまず、保護貿易から話を始めましょう。



■保護貿易は世界を経済的に分断する

保護貿易とは経済的に自己に都合が良いように貿易障壁を設けること。
言い方を変えると、自国の産業にとって都合が良いような
貿易上の仕組みを作ることです。

要は、海外から安いものが沢山入ってきたら、
自国の産業にとって競争相手が増えるので、
海外からの輸入に対してカベを作る。

そのためには、輸入の際に関税をかければ良い。

戦前は、この仕組みでブロック経済が形作られ、
国際経済はガタガタになってしまいました。



■日銀は単独で為替介入出来ない?保護貿易を回避する

で、実は自国通貨を自分達【だけ】の都合で【通貨安に誘導】することも、
実質的な保護貿易にあたります。

なぜなら、自国通貨が安いと、輸入品が高くなるからです。

これは、実質的な輸入障壁です。

このため、現在の日本では、日銀が単独で為替介入が出来ない仕組みになっています。

日銀単独で為替介入が可能な場合、保護貿易回避の舵取りを政府が行えないからです。



■政府主導で介入することの経済学的な意味

さて、ここで最初の話に戻ります。

日銀単独介入ではなく政府が介入する場合、
その財源は財務省、つまり国家予算から出ます。

それでは、国家予算の財源は?

そうです。
税金又は国際などの証券です。

つまり、日本国内に【既に流通している】お金がその財源になります。

するとどうなるか?


「自国の通貨なら、最悪「刷れ」ば良いのだから」


仕組み上、これが出来なくなります。



■非不胎化ってどうなのよ?

ここまでの議論についてこれた人なら、
この小難しい言葉も簡単に理解できるはずです。

まず、【不胎化】とは為替介入、特に円で言うところの円安誘導の際に
市場に流通している円の総量が変わらないように調節することです。

円を売ると言う事は、その分市場に円を放出することになるので、
その分の円を日銀が主に国内で吸い上げる。

理由は、円の総量が増えると、結果としてインフレを引き起こす可能性があるから。


で、今回の為替誘導は【非不胎化】と言われていて、これとは逆。


円を売ったら売りっぱなしで、その分増加した円を吸い上げることはしない。

理由は、現在の日本の状況では、むしろインフレになって欲しいから。


ただ、日本の為替介入の仕組み上、
長期的に見ると非不胎化にはならないって言うジレンマもあります。

その財源は【税金又は債券などの証券】だから。

結局、市中から吸い上げているわけです。


ただ、それでも実質的には非不胎化になってますし、
金融政策と組み合わせれば、長期的な非不胎化を実現する事は可能。

色々な要因が絡むので、経済って面白いです。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

原口直敏

  • Author:原口直敏
  • 洗練されたオタクを目指す、ミドルエイジ。
    持ち前の好奇心により、その知識と見識は多岐にわたる。(本人談)
    RPG風に興味のある分野を紹介しよう。

    【戦士属性】
    自己啓発、ビジネス、経済、投資、語学、各
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。